ここです。
日本に、いや世界に2つとない、アヴァンギャルドでエキセントリックなアートギャラリー雑貨店。賑わう商店街を抜けて、人通りがまばらなエリアに入ると、本当にこんなところに、そんな店があるのかと思うような普通の住宅街です。その一角に点り続けた、小さいが強い自由と創造の灯りです。
中はこんなふうです。
黄色い矢印のところに、私の作品の置き場所があります。
このすばらしい異空間に作品を置かせていただくようになったのは、8年半くらい前です。子どもの頃から書き続けてきた詩歌や文章から目をそむけず、逃げず、「それをする人」として生きる、つまり作家として生きる覚悟をしてから、わりとすぐのことでした。だから私の作家としての年月と、ニヒル牛2と関わった年月は、ほぼ一緒です。
ニヒル牛2は、建物の老朽化により、2015年12月31日で閉店します。
来年からは、西荻窪駅から荻窪方面へ歩いたところにある、ニヒル牛1に、私の作品は引っ越しをさせていただきますが、引っ越しをしない作家さんたちもあります。ニヒル牛1もそれはそれは素敵なお店ですが、このニヒル牛2の独特のたたずまいとカオス感はここだけのもの。この宝の山みたいなところで買い物できるのもあと4日です。
ここで私は一体どれだけ買い物をしたでしょうか。新しいオシャレなショッピングビルだとか、デパートだとか、そんなところへ行っても全然欲しいものがなく、疲れて帰るだけのことも多いのに、ここへ来れば必ず(必ずですよ)、「あ、これ欲しい」と思うものがあった。自分のためのものだったり、大切な人に贈りたいものだったり、実用的だったり、何に使うのか全然わからないものだったり、いろいろなものを私はここで買いました。買わなきゃよかった、とあとから思ったものは1個もありません(1個もですよ)。
あ、もちろん、どこの誰だかわからない(であろう)私の作品を買ってくれた方も、たくさんありました。
ニヒル牛2での私の、たぶん最後のお買い物。「ニヒル牛2さいごのおみやげ」は、驚き、笑い、ときめき、ちょっとホロリ、などがつまった、とても素敵なおみやげセットでした。こちらはもう完売しているようですが、お店は31日まで!
行ってください。
特にものを作る人は、行ってください。
まだ、間に合います。