文学フリマは、かつては秋葉原の小さいビルでやっていて、その後、蒲田の大田区産業プラザという大きな会場に移り、さらに第13回(昨年秋)からはモノレールに乗らなきゃ行けない、遠くてデカい東京流通センターに移りました。
私は秋葉原の頃から参加していますが、年々、本が売れなくなります。
それは私の作品が年々、魅力を失ってきているからとか、私自身が年々、魅力を失ってきているから、とかのせいだとは思いたくない。いや、年々老けていってるのは事実としても!秋葉原の頃はタンクトップで接客してたのに今は長袖Tシャツだとかそういうことは否めないとしても!
今年の売上は過去最低、信じられないほどの低調で、文学イベントでもなんでもない「かつぬま朝市」のほうが売れたくらいなのです。
参加するたびに、「去年よりも売れなくなったな」と感じて今に至ります。そして参加するたびに「薄い人が増えたな!」と感じます。髪の薄い人ではない(それは私だ)。本当に文学が好きで、ふつうの書店で売っている作品に飽きたらず、もっと自分が本当に読みたいと思える作品はないのか、と本気で探しに来るお客さんや、本当に自分の作品を信じて本を作り、本気で読んでくれる人に売りたいと思って出展する作者など、秋葉原でやっていた頃には、文学フリマはそんな人しか来ない、濃いイベントでした。
こちらも真剣ならお客さんも真剣。切るか切られるか、という世界で、いきなり論戦を挑んでくるお客さんや、じっくりじっくり立ち読みした挙げ句に買わずに立ち去るお客さんや、もちろんじっくり立ち読みした挙げ句に2冊も買っていってくださるお客さんなんかがいて、おおっ、試されてるな、と興奮したものです。お客さんの目つきが違いました。みんな鋭い、ハンターの目をしていました。こちらから声なんかかけなくても、ズイと寄ってきて、ガシッと本を手にとって、内容を確かめる、そんなお客さんが多かったんです。今年、そんな方はほんの数えるほどでした。
文学フリマは、どんどん規模が大きくなるにつれて、こう言っては何だがあえて言うと、ぬるいサークル活動みたいな、作品を作ることよりも仲間と盛り上がるのが楽しいみたいな出展者が増えに増え、お客さんも「友達が出てるから顔見にきた」みたいな人が増えに増え、どんどん、文学と関係ない、学園祭みたいな、もっと言うとネットのオフ会みたいなイベントになってきたと感じています。これでは本気のお客さんも、ぬるい大海原の中から読みたいものを探すのが大変すぎて、足が遠のいてしまうだろうなと思います。
これは文学フリマの運営方法が悪いというのではなく、ある程度の時代的必然なのかもしれません。しかし、私は悲しいです。本が売れないからだけではなく!どうにかして秋葉原の頃みたいな、骨太な、オシャレじゃない、なりふりかまわない、魂の叫びみたいな場をまた実現させてほしい、文学フリマ事務局にはそういう方向で知恵を絞ってもらいたいと思っています。
そんな中、私のブースにお立ち寄りくださり、ズイと本を手に取り、そしてお買いあげ下さった皆様。本当に本当にありがとうございました。

